友人やボーイフレンド、仲が良い人にあなたの得意のケーキをプレゼントするシーンで、「見た目はアレだけど、味はいいの！」—、こんなセリフを言うこと、ありませんか？素敵なあなたにこんな言い訳はもったいない！

ケーキの表面全体にクリームを塗ることを、料理用語のフランス語でnappage（ナパージュ）と言います。お菓子作りが好きな人なら聞いたことがある作業用語「ナぺ」、というのはその動詞のnapperのこと。均等な厚みに、仕事を施した、という跡がついていない滑らかな表面にするのには難易度が高く、熟練のプロでも相当の緊張をすると聞きます。

どんなに美味しいものでも、食べてみるまでは分かりません。選ぶ基準は第一印象の“見た目”であることは、厳しい事実ですが「ちょっと素敵だな」と誰かに魅かれるシーンと、ケーキも同じことです。ナパージュはお洒落やお化粧のようなもの。決しておろそかにできません！

まず形から入る、というのはとても重要なこと。お持ちのパレットナイフを見直しましょう。さて、どんなものを選ぶべき？

一番オーソドックスなものが、柄から刃先まで直線状のフラットタイプ。ショートケーキのクリーム塗りにはこのタイプが使いやすいと言われています。根元が曲がっているL字型はケーキ生地を焼く前に表面を平らにならしたり、焼けた後のケーキ型の底にスッと差し込んで形を壊すことなく取り出せるので、作業段階で重宝します。

家庭で作るホールケーキのサイズは、平均で直径15㎝～18㎝のものです。それにはケーキ直径から少しはみ出るくらいの、刃渡り20㎝のパレットナイフを選ぶのがベスト。長さがケーキより短いとクリームの厚みを同じにするのに苦労します。逆に長いものは刃先の方まで力を均等に伝えることがアマチュアには難しいのです。ただしシフォンケーキなど長さや高さのあるケーキには便利という面がありますよ。

パレットナイフを見てみると、先端までほぼ幅が変わらないものもあれば、先細りになっているものもあります。家庭で使うならばクリームを塗る用に適している、幅が変わらないものが扱いやすいでしょう。かなり凝ったデコレーションを別に作ってケーキの上に滑らせるように乗せる際や、ラングドシャのように薄いプチフールを焼いてクッキングペーパーから剥がすようなときは先細りタイプがやりやすいですね。

使用感に好みはあると思いますが、刃にしなりが出るものの方がデリケートな作業を必要とされるケーキにはベストでしょう。均等に力を伝えてクリームの厚みに差が出にくくなるからです。ステンレス製で十分にしなるものは少々値段が張りますが、そう簡単に消耗するものではないことを考えると、安くてしなりが悪く固いナイフで幾つものケーキを失敗し、涙をのんで無駄にしてしまうよりも断然お得です。

小回りが利き作業しやすい、柄も先細りで握りやすく疲れない、グリップが150度の熱にも耐える樹脂加工、刃の表面はミラー仕上げで拭き取りやすい、とプロのパティシエ達の希望を凝縮した夢の1本。それなのにお値段は非常にリーズナブルなので、これは家庭用にも是非欲しいパレットナイフです。

2100円前後から販売しています。

柄の部分が明るめのナチュラルウッドなので、個性的なデザインがキッチンにも彩りを添える1本。使い込んでいくほど手になじんでいきます。業務用としても使われているので、見た目だけではありません。やや小ぶりなので、パレットナイフ初心者の最初の1本としておすすめです。

440円前後から販売しています。

オーソドックスなタイプに見えますが、実は刃の厚みが先端に向かうほど薄くなっているので、しなり具合も程よく、扱いやすさでは群を抜いています。ケーキ作りから調理にまで、マルチに使えるのでキッチンに1本置いておきたいですね。

2100円前後から販売しています。

柄の部分を絶妙に曲げていることで、掴んだ時の握りやすさを追求しているこの1本。しっかりと握ることができるので作業にブレが生まれません。柄の先にポイントでゴールドがぐるりとアクセントになっているスタイリッシュさも人気です。型から外すのが難しいシフォンケーキにもバッチリ対応できますよ。

4700円前後から販売しています。

シンプルすぎるほどの素っ気なさで機能はどうなの？という心配はご無用！程よい弾力のしなり具合で、ケーキにクリームを塗る、生地を平らにする、何でもござれの優れモノなのです。食洗器洗いにも対応しているので、片付けも簡単。行き届いた心配りが詰まっています。

870円前後から販売しています。

クラシックで重厚さを感じさせるデザインが洒落ており、丈夫なオールステンレスで食洗器に入れても大丈夫という心強さ。柄と刃の間に仕切りがないので、よく洗っても残ってしまう水垢もたまりません。刃渡りの長さも豊富に取り揃えているので、家庭用からプロ用まで選ばずに用意されているところも嬉しいポイントです。

5100円前後から販売しています。

製菓の国フランスの一流メーカー“マトファー”より、究極のパレットナイフとの称賛高い1本。全体的に緩やかなカーヴィーデザインはヴィジュアルも二重丸ですが手によくなじみ、よくしなるステンレスであるのに耐性に関しても非常に優れています。

11000円前後から販売しています。

持ち手が樹脂のため、手になじみやすく扱いやすいパレットナイフ。刃が細めなので、ミニサイズケーキのデコレーションに使い勝手が良いと評判です。

380円前後から販売しています。

古代から鍛冶で知られる大阪府堺市のパレットナイフ。もちろん使い心地と品質はお墨付きです。サイズ違いの商品が豊富なので、お菓子作りを頻繁にする方は、一式揃えてしまうのもアリでしょう。

970円前後から販売しています。

ローズウッドをハンドル部分に使用しているため、非常に軽くて使いやすいパレットナイフです。生地混ぜから表面ならし、果てはデコレーションもお皿への移し替えもこれ1本でこなせる優れもの。軽量ならではのメリットです。

930円前後から販売しています。

鎌倉時代から鍛冶技術が綿々と続いている、岐阜県は関市の刃物メーカーの1本。10㎝未満という珍しい刃渡りの短さは、小回りが利くため細かい作業に大変役立ちますよ。

370円前後から販売しています。

カトラリー生産に長けているフランスはティエールの製品。ラブリーなロゴも良し、カラフルなハンドルもお菓子作りにふさわしい楽しさです。バターナイフより少し長めの刃渡りは、パンにスプレッドを塗ったり、瓶からそのままジャムをすくいだしたりするのにも大活躍です！

1600円前後から販売しています。

あなた好みのパレットナイフ、見つかりましたか？目にも美味しいケーキ、この次からはきっと今までで一番の自信作になるはずです。