大阪を拠点に置く半グレ集団のアビスグループをご存知でしょうか？アビスグループは10代から35歳までで構成された関西を拠点として半グレ集団で、大阪で多くのバーで客から多額の金額を巻き上げているという悪質な行為を度々繰り返していたグループです。

過去にはドリンクを1杯5000円というありえない価格で販売し、請求額は65万円となり、払うことができなかった客を14時間監禁し暴行も加えたというぼったくりばーを多く展開していました。これまで被害に遭ったのは約250人と言われており、総額2000万円以上の被害額が上がっています。今回はそんな大阪半グレ集団のアビスグループについて紹介するとともに、アビスグループが摘発され55人が逮捕になった事件、現在のアビスグループについて紹介致します。

ぼったくりバーを多数経営して多額の金額をだまし取っていました。大阪・ミナミを拠点にしていたアビスグループのトップ達が逮捕されたことでぼったくりバーの手口が明らかにされました。そのぼったくりの手口についてご紹介します。

大阪のミナミには多くの若者や観光客が集まる繁華街で、アビスグループの少女を使い、泥酔した客に「飲み放題で1時間3000円です」と言いガールズバーに連れ込みます。そして、少女は「1杯もらっていいか？」と客にせがみ気が大きくなっている客は少女に飲み物を出します。そのドリンクは1杯5000円という破格の値段ですが、客にはその金額を伝えていませんでした。

お酒をペース良く飲んだ客は眠ってしまい、目を覚ますと身に覚えのないシャンパンの空き瓶が数本並べられており、床を吐いて汚したという理由でクリーニング代金も請求しその総額は65万円になったそうです。

その後客は回収役呼ばれる男達によって暴行を加えられてスマホや現金6万円が入った財布を奪いました。その後、近くのコンビニに連れていかれてATMで現金を下ろさせようとしましたが、その時は時間外で出金が出来なかったので、他の系列店て連れまわされて14時間も監禁され、暴行もされました。その客はあばら骨を折るという怪我も負わされました。アビスグループはガールズバーを少なく見積もっても17店舗を経営し、会長と呼ばれている元19歳の少年がトップにおり、幹部など10数人が客引きやボーイなどを束ねるという形でした。

売り上げは月に5000万円以上で、会長と呼ばれている少年を通して指定暴力団に月50万円ほどのお金が流れていたと言われており、暴力団も深く関与していると言われています。そんな悪質な手口がアビスグループのメンバーが逮捕されたことによって明らかになりました。これまで約250人が被害に遭い、2000万円以上の被害額が出ていることもわかりました。

アビスグループの幹部の菅野義秀容疑者と井上昴稀容疑者ら他幹部3人が傷害と暴行容疑で逮捕されました。菅野義秀らはアビスグループが経営するガールズバーの料金を巡って客とトラブルになり、重軽傷を負わせ、対立グループのバーを襲撃した疑いで逮捕されました。菅野義秀らは容疑を認めており、リーダーの指示で動いたと話しています。

アビスグループの幹部の菅野義秀らは対立するグループを襲撃しようと金属バッドなどを用意し計画的な準備をしていました。対立しているグループは「アウトセブン」と言われているグループではないかと噂されていますが、一部否定している声もあります。また、客に暴行を加えてお金を騙し取ったのも菅野義秀らではないかと言われています。

大阪の半グレ集団のアビスグループのリーダーは当時19歳の野口直人という男です。野口直人が菅野義秀らに指示を出して、敵対グループを襲撃させたとして凶器準備集合や暴行の疑いで逮捕されました。

野口直人は敵対する他のバーを襲撃する目的で集まり、催眠スプレーなどで噴射した暴行行為を行いました。これにより多くのアビスグループが逮捕されました。

野口直人率いるアビスグループは月にバーの経営だけで5000万円以上も利益を上げていたと言われてます。法律ギリギリで稼ぐ集団のその組織図はまるで暴力団のような構造になっています。幹部の命令に背いたような行動をした部下達には半殺しにするような組織で、半グレ集団といっても仲間に対しても厳しく、暴力団と何ら変わりはないのが実態です。

アビスグループの中には女も在籍していました。女は基本的にガールズバーで働いている従業員で客引きなどでターゲットとなりそうな客に近寄り「飲み放題で1時間3000円」と客引きしてガールズバーに連れ込み、大金を請求するための橋渡しをしているのが少女達でした。

アビスグループの女性はおとり役として使われていたようです。少女達が何故アビスグループで働いていたかは不明ですが、何らかの弱みを握られていたという可能性もありそうですね。

アビスグループがここまで派手な行動を大阪ですることが出来たには理由があり、指定暴力団六代目山口組極心連合会兼一会がケツ持ちとしてバックアップしているからでした。暴排条例で暴力団は動きずらい状態だったので、暴力団に代わってアビスグループが大阪ミナミを仕切っていました。しかし、その活動は大阪府警の目にもとまり準暴力団指定されてしまうようになりました。

山口組系暴力団内部でも抗争が高まり、分裂してしまうという事態が起きて、兼一会は六代目山口組の残り、神戸山口組と対立をしていました。そして、兼一会会長が逮捕されたことで、アビスグループの活動は一時的におとなしくなりましたが、兼一会会長が保釈されアビスグループの活動が活発になり大阪府警が摘発に動いたようです。

そんなアビスグループは暴行罪や傷害罪をしたとして被害が148件も相次いだことで大阪府警は動きだし、野口直人らを49人逮捕し、6人を書類送検しました。アビスグループが経営していた17店舗の家宅捜査も実施し、警察は暴力団も深く関わっていたとして捜査を行いました。

結果的にアビスグループは55人の逮捕者が出てしまい、活動をすることができなくなり、リーダー不在という状態になってほぼ壊滅状態に陥ることになりました。この逮捕を受けてアビスグループのぼったくり手口などが明らかになりました。

2019年2月には新たにアビスグループの幹部3人が逮捕されました。それは最初にも紹介したぼったくりバーで客とトラブルになり、顔などを殴る重軽傷させたという容疑でした。そのうちの2人は対立グループの襲撃にも関与した疑いもあると言われています。3人は警察に自首したことで逮捕されました。この幹部3人が逮捕されたことでアビスグループはほぼ壊滅状態になり、現在は目立った活動をしているという情報はありませんでした。

大阪最大の半グレ組織のアビスグループはぼったくりバーの経営で多くの利益を上げケツ持ちには暴力団もいたことが判明しています。リーダーの野口直人や幹部の菅野義秀らが逮捕されたことでグループはほぼ壊滅状態と言われていますが、大阪にはまだまだ半グレ組織によるぼったくりが行われています。アビスグループが壊滅したから被害が無くなるわけではなく、別の半グレ組織がその手口で犯罪行為を行うだけですので、全ての半グレ組織を摘発しないと被害者は今後も出ることになるのではないでしょうか。