MSM8939の性能は？様々なスマホCPUの性能を徹底比較！

CPUとは

皆さんはCPUというものをご存知ですか？CPUというのは簡単にいえばパソコンやスマートフォンなどのコンピュータを動かく心臓の部分にあたります。ですので、CPUの性能が悪ければそのコンピュータ全体のスペックが落ちてしまうことになります。

例えばパソコンであれば「Core iシリーズ」というのが代表的なCPUになります。Core iシリーズというのは一般的な人が使うパソコンレベルに対し、非常にスムーズに駆動するちょい高性能目のCPUになります。しかしCore i7やXeonなど、一般の人でもいらないだろうレベルのCPUもあります。

価格ももちろん上がり、一般的なレベルを超えると同時に上がる印象があります。スマートフォンも同じようにCPUというものが存在し、大きくはiPhoneのAチップシリーズとAndroidのSnapdragonシリーズの二つがあります。iPhoneのAチップシリーズは詳細を記載しないので理論値等は分かっていません。

それに対し、Snapdragonシリーズは詳細まで記載されており結構比較しやすいです。しかしそれではAチップシリーズとは比較できないので、比較するときにはAntutuというアプリを使って行います。大きく「総合得点」「3D得点」というのがあります。総合得点というのは基本的なスマホ全体のスペックを表しています。それに対し、3D得点は「ゲームがしやすい環境かどうか」という指標になります。

ゲームというのは「総合的なスペックが高ければゲームもしやすい」というが基本ですが、それとは違って「ゲームだけしにくい」というようなことも起きます。ですのでゲームは別個に考えてあげたほうがいいでしょう。つまり「自分はスマートフォンでゲームをするのかしないのか」というのは重要な基準になるということです。

基本的な操作さえできればそれでいいのであればそこまで高いスペックはいらないでしょう。しかしゲームもたくさんやるのであればゲームにおけるスペックも高いスマートフォンが必要になります。そこの部分はご自分で判断して、ぴったりなスマートフォンを見つけて下さい。

MSM8939とは

MSM8939とはクアルコムで作られたスマートフォンCPUの1つで、別名Snapdragon615と呼ばれています。Snapdragon615のプロセッサコア数は8コア（オクタコア）で、2014年に製造されたスマートフォンに搭載されています。少々古い機種になりますね。ではその性能はどうなのでしょうか。

ベンチマーク比較

MSM8939の性能を比較するのに、用いるのは「ベンチマーク」というものです。これは携帯を実際に動かすことで比較していく方法になります。実際に動かして計測していくことで、iPhoneでも測定が可能なようになっています。もちろんCPUだけでなく、メモリやそのスマートフォン自体の性能も関わってきますから絶対正しい数値というのは出てきませんが、非常に参考になります。

MSM8939のベンチマーク値

MSM8939が搭載されているスマートフォンはいくつかあるのですが、その中でも「HUAWEI GR5」というスマートフォンで測定したベンチマーク値を参考にしたいと思います。HUAWEI GR5では総合得点が「39473点」で、3D得点が「5383点」でした。このCPUは「ミドルレンジ」と呼ばれ、階級的には「ハイエンド」「ミドルハイ」「ミドル」「エントリー」とあるうちの「ミドル」に相当しますから、そこまで性能の高いCPUとはいえないでしょう。

3Dのゲームをサクサク楽しみたいのであれば2万点くらいは欲しいところですので、そこまでゲームにも期待はできないということになるでしょう。

MSM8939のベンチマーク比較：Aチップシリーズ

続いてはAppleのAチップシリーズです。iPhoneXに搭載されている「A11」の総合得点は「244277点」で、3D得点は「83875点」です。これは「ハイエンド」の最高レベルですので当たり前ですが、これと比較するとSnapdragon615というのは圧倒的に負けてしまいます。Aチップシリーズの中の「A7」が搭載されている「iPhone 5S」の得点は総合得点は「61934点」、3D得点は「12247点」ですので、このレベルまで下げてもSnapdragon615は及ばないということになります。

iPhone5Sよりも前の世代を購入するというのは極めて考えられないことからSnapdragon615の方が性能で勝る機種はiPhoneにはないということになります。

MSM8939のベンチマーク比較：Snapdragonシリーズ

ではAチップシリーズではなくて、他のSnapdragonシリーズではどうかというのも見ていきたいと思います。まずはSnapdragonの中でも「ハイエンド」に分類される最高レベルのCPUの値を見てみたいと思います。Snapdragon835がそれに相当するのですが、総合得点は「186456点」、3D得点は「77361点」です。どちらも6倍以上もSnapdragon615よりも性能が良いということが分かります。

最も近似値なのは１つ615よりも1つ上のレベルのSnapdragon616というもので、総合得点は「44280点」、3D得点は「7898点」です。また、615よりも1つレベルを下げたものはSnapdragon435というもので、総合得点が「46415点」、3D得点が「9777点」です。まさかの新しく出た方の値の方が低いスコアという結果です。

この結果により、CPUというのは理論値などでは高く表示されるが基本的にはスマートフォンレベルで違いが出て、そこに関しては高いものもあれば、逆に低くなってしまうものもあるということです。もちろんCPUのレベルを下げたり、発売された時期から時間が経っているものに関しては値段は下がるので、「とにかく高いスペックを持ったもの」や「とにかく新しいもの」という短略的な考えから決めるのではなく、しっかり自分に合ったスマートフォンかどうかというのを、CPUの数値などから判断するようにしてあげると非常に賢い買い物ができると思います。

MSM8939のベンチマーク比較：まとめ

MSM8939のスペックはスマートフォンのスペック階級からすると、4つあるうちの3つ目の「ミドル」という階級のもので、決してスペックの高いものであるということは言えません。Aチップシリーズにしても、他のSnapdragonにしてもMSM8939シリーズより数値の高いものはたくさんあり、それは総合的なものからゲームにかけて多岐にわたります。ですので、これらを分ける基準は値段やデザインという風になると思います。自分に合ったスマートフォンを選ぶことが一番良いでしょう。

MSM8939が搭載されているスマートフォン

ここからはMSM8939が搭載されたスマートフォンをご紹介したいと思います。デザインなどが良いと思ったものがあれば、是非購入を検討してみて下さい。

MSM8939が搭載されているスマートフォン：HUAWEI GR5

引用: http://kakuyasu-sim.jp/wp-content/uploads/2016/02/gr5-pic.jpg

このスマートフォンは5.5型サイズのSIMフリースマートフォンです。性能は低めということもあり、実売価格も3万円を切るということで、非常に格安になっています。性能は低めと言っても、重たいゲームなどをしないのであれば普通に使えるレベルではあります。是非検討してみて下さい。

MSM8939が搭載されているタブレット：MediaPad T2 Pro

引用: http://www.ymobile.jp/lineup/606hw/images/g_01.jpg

これはスマートフォンではなく、タブレットなのですがこのタブレットにもMSM8939が搭載されています。この「MediaPad T2 Pro」というのは「ディスプレイがきれい」ということで定評があります。10インチディスプレイに非常に鮮明なコンテンツを楽しむことができます。価格も非常に安いですから、多くの方が手にとれます。是非ご検討してみて下さい。

MSM8939が搭載されているスマートフォン：Moto X Play

引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51dWCBUHThL.jpg

こちらはMSM8939が搭載されているスマートフォンになります。他の機種と違うところは「バッテリーが3630mAh」あるところでしょうか。基本的には3000mAhが普通なのですが、この機種に関しては大容量になっています。これは非常にありがたいところですよね。値段も2万円以下と、非常に安くなっているので是非ご検討してみて下さい。

注意点

注意点としては「きちんと自分の用途に合ったものを選ぶ」というところです。「とにかく新しいもの」を選ぶ人というのはスペック的に良すぎる場合が多いです。もちろん、ゲームなどをたくさんやる方には良いのですが、もしかしたらそこまでのスペックは必要ない場合があります。しっかりと用途とそれに合った数値を持ったスマートフォンを選びましょう。